結婚ってさっ、女の子の永遠の憧れだよねっ?!

綺麗なドレス着てさっ、大スキな人と愛を誓い合ってさっ、キス・・・してさっ、幸せになるんだよ?!

あー・・・憧れるわぁ・・・。

 

 

06 ゆびきりげんまん

 

 

「・・はぁー・・結婚したいなー・・。」

理科の授業聞きながら呟くあたし。隣のが怪訝そうな目をしてあたしを見る。

「だってさっ、あたしもう十六歳だよ?もう結婚できるんだってば。」

それに今六月だし、と呟くとが首を傾げた。

「六月・・って、何か結婚に関係でもあんの?」

「当たり前じゃん!ジューンプライド知らないの?!六月に結婚した花嫁は幸せになれるんだよっ?!」

このジューンブライドも知らない男、実はあたしの彼氏だったり。

何でジューンブライドも知らないかなぁ・・・。女の子の憧れなのにな。あっ、は男の子か。

「・・・ふーん。」

興味なさそうなはあたしに向けてた目線を黒板に戻す。

「そんなの迷信だって。それにお前今結婚とかできねーだろ。」

相変わらずの汚い字で黒板の字を写しながらが言う。

「なっ、迷信じゃないし!それにさっきも言ったけどあたしもう十六歳だし!」

「できねーって。」

「できる!」

「できねーよ。」

「できるからっ!!」

冷めた口調で「できない」って繰り返すに必死で言い返してるあたし。・・もちろん、あたし達の席の前まで来てた先生には気付かなかったワケで。

「・・・さん、くん。」

「あっ、はい。」

「・・・・廊下に立ってなさい?」

にこっと微笑みを浮かべる先生。クスクス笑い出すクラスメイト達。やっと自分の置かれた状況に気付くあたし。溜息をつく

「・・・・はい・・・。」

もう立ち上がってるに続いて廊下に出る。

 

 

 

「ご、ごめんね・・・?」

あたしの隣に無言で立ってるに上目づかいで謝ってみる。・・・恐い。

「・・・・・言っとくけど、お前は今ぜってー結婚できねーから。」

「なっ、何で?!」

怒った顔したがあたしから顔を逸らした。・・・・で、一言。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・俺まだ十八歳じゃねーから。」

 

 

 

 

 

 

 

 

「え・・?」

真っ赤な顔でソッポを向く。・・・それって、さ・・・・?

「・・・だから、俺が十八になるまで待て。」

ちょっと遠回しだけど、プ、その・・・・プロ・・・・・ポー、ズ?

十八歳になったら結婚・・してくれるの?」

「そーだよ。だから今お前は今結婚できねーの。俺の嫁だから。分かった?」

真っ赤になったの顔。もちろん、あたしも真っ赤なんだろうけど・・。

 

 

 

「・・・約束。」

小指を差し出す彼女の頬は真っ赤で、俺も真っ赤なんだろうけど・・ちょっと笑いたくなる。

の小さな指に絡まる俺の指。

「ゆーびきーりげーんまん・・・」

教室ん中にいるオヤジにばれないように小声で歌う

 

破んねぇよ。

十八になった瞬間にお前のことさらいに行くから。

 

六月じゃなくても、お前のコト世界で一番幸せにしてやる。

 

 

「ゆーび切ーった!」

照れ臭そうに笑う。俺もつられて笑った。

 

 

 

 

 

* end *  『甘甘10title 06 ゆびきりげんまん』

 

 

 

 

 

by Ayuna**

結婚・・・憧れですね[笑]
ジューンブライドも憧れますけど、やっぱり大スキな人とならいつでも構わないっていうのが管理人の考え・・。

感想待ってます♪