もう、ホントにどうかしてる。
雨の日にタンクで自主練するなんて。いくら暑くなってきたからって、風邪ひいちゃうじゃん。
07 添い寝
「・・・、なんか頭いてぇー。」
部活中あたしの側にやってきたが一言。そのままあたしに倒れかかってくる。
「ちょっ、・・・って、すっごぃ熱!」
のおでこはものすごく熱くて、ちょっと汗ばんでた。ちょっと・・ううん、ものすごく焦るあたし。
「あっ、あの・・葉月センパイっ!熱あるみたいなんですけどっ・・。」
先輩マネージャーの葉月センパイにを抱きとめたまま報告。センパイはすごく驚いたみたいで、あたし達の方に駆け寄ってきた。
「あっ・・ホントだー。大丈夫ー?」
のおでこを触って熱を確かめるセンパイ。そのままキャプテンの所まで走ってって、小さな鍵を持って帰ってきた。
「はいちゃん、これ保健室の鍵ね。ちょっと休んでムリっぽかったら帰っていいから。」
「あっ、はい!ありがとうございますっ。」
「いいえー。ー、熱あるんだからちゃんに変なコトしちゃダメだからねー?」
にこっと笑って葉月センパイが言う。あたしはそのままの体制でと一緒に保健室に向かった。
「うわ、37.6もある・・。」
をベッドに寝かせて、とりあえずヒエピタを探す。
「、ヒエピタ貼るよ?」
ぐったりしてるのおでこにヒエピタを貼る。そのままベッド脇のイスに座ってしばらくを見つめる。
いつも意地悪で余裕そうなが小さな子供に見えてくる。なんか可愛いな・・なんて、ちょっと油断してたそのトキ。
「・・来て。」
「きゃっ・・?!」
に腕を引かれてそのままベッドに倒れこむあたし。ちょっ、ダメ!!は今病人なんだからっ。
「ちょっ、ダメっ。」
「添い寝くらいしてー。」
必死での腕を振り解こうとするけど、あたしの体はがっちりとの腕に拘束されてて動けない。
甘えた声を出すにまたちょっと油断した、その隙に。
「ひゃっ?!」
あたしの耳を甘噛みしてくる。狭いベッドの中で身動きのとれなくなったあたしを、は満足げに抱き締める。
「・・・雨の日に自主練なんかしてるから熱だすんだからね。」
もう、ホントにのバカ。
でも、こんな風に添い寝してあげられるんだったら、ちょっとくらいは許してあげようかな。
あたしの耳にの寝息がかかって、ちょっぴりくすぐったかった。
* end * 『甘甘10title 07 添い寝』
by Ayuna**
今回はヒーローが熱出すってコトで落ち着いた凛檎です。
えーっと、これ添い寝って言うのかな?
まぁ、ちょっと変わってるけど気にしないで下さいっ。凛檎の小説って全部変わってるし!(開き直り・・。この後葉月センパイに見つかってしまった、というのはお約束で☆
それでは感想お待ちしていますッ★