「さん?なんてやめて俺にしない?」
09 愛のしるし
お昼休み、購買で友達とコーヒー飲んでたらいきなり言われたこの言葉。
相手は名前も知らないセンパイ。
「あ、あの・・・?どちら様ですか・・?」
ちょっと戸惑いながらあたしは聞く。
見たところ外スポーツ系の部活に入ってそうな感じのするそのセンパイ。やけた肌が健康的。
「あぁ、俺安西雄貴。ちなみに3年ね。」
「あ、はぁ・・。」
正直な感想は、誰?って感じ。
返す言葉がなくてあたしは曖昧な笑みを浮かべた。
「から告る許可もらったんだよねー。文化祭の時可愛いなーって思って。俺にしない?彼氏。」
いきなり告白なんてされて固まるあたし。
てゆーかっ、と知り合いっ?その前に、あの独占欲の強いが許可出したってどーゆーコト?!
「あー、今は答えられない?じゃぁ帰りに校門で待ってるよ。」
さらっと手を振りながらセンパイは消えてった。あたしはぽかーんとしていた。
ってゆーかどうしよ・・・?あたしはに急いでメールした。
「あー、安西ホントに告ったんだー?」
ちょ、何その反応?!隣で可笑しそうに笑ってるをあたしは思いっきり睨みつけた。
お昼の後の授業を屋上でサボるあたし達の真上で太陽が輝く。
「笑い事じゃないよっ。あたしどうすればいいのか分かんないよっ。断るけどっ。」
てゆーか知り合いなら止めようよっ。『俺の彼女だから手出すな。』とかさ・・。
「あー、絶対断ると思ったし?奪えるモンなら奪ってみろ、って言ったの。」
「何それっ?!」
「だって俺にベタ惚れだし?」
あたしの顔覗き込んで、余裕そうに口角を上げる彼。・・・悪かったわねっ、図星でっ。
「っ、てゆーかどうすんのっ?!今日の帰りっ!校門で待ってるって安西センパイ言ってたよっ?!断りきれなかったらどうすんのっ?!」
あたしが唇を尖らせて抗議すると、はにこっと笑って言った。
「それならコレで平気。」
「え?」
あたしの両手首を握ってフェンスに押し付ける。突然の出来事にあたしは慌てる。
「ちょっ、ココ学校っ・・」
「誰もいない。」
「でもっ、誰か来るかもっ。」
「見せ付けてやる。」
あたし達以外誰もいない屋上。でも・・あたし達の他にも授業サボりたいって思うコいるよきっとっ!
でも、はあたしの叫びなんて無視。そのままあたしの首筋にキスを落とす。
「やっ・・・・・・やめよぉよぉ・・。」
あたしの声を無視しては色んなところにキスを落とす。
両手を拘束されて反抗ができないあたしのカラダは、いつにも増して敏感にの唇に反応する。
しばらくキスを落としていたの唇が首筋の目立つトコロに吸い付く。
「ひゃっ・・だっ、だめアト付いちゃうっ・・。」
あたしの声なんて当然無視。赤いキスマークが付いたのを満足げに確認する。
「俺のモンって印。これで安西も諦めるだろ。」
そう言ってはあたしの腕を解放した。遠くの方で授業終了の鐘が鳴る。
「よしっ、授業も終わったし帰るぞ。」
そう言って歩き出す。あたしは首筋を隠しながら後を追った。
あたしの首筋に付いた愛のしるし。
それは独占欲が強くて、更に自信満々の彼が付けたセンパイへの挑戦状。
* end * 『甘甘10title 09 愛のしるし』
by Ayuna**
え?夏休み企画はどーしたって?
・・・ごめんなさい。どーしても書きたくて・・。というより、夏休み企画の執筆が思うように進まないんですよー。え?受験勉強・・?
やっ、やってますよっ。い、一応・・。
と、いうワケで愛のしるしでしたー。今回もまた『ヒロインちゃんラブのセンパイ』登場です。
スキだなーこの設定・・。と、いうワケで感想待ってます♪