高橋先生は、人使いが荒い。

・・それがマネージャーの仕事なのかもしれないけど。

 

 

 

04 職員室 の隣の資料室

 

 

 

「・・・ふう。」

ドサ、と大量の資料を床に置いて、一つ溜め息。・・疲れたなあ、なんて思ったり。

 

『職員室の横にある資料室に行って、明日使う資料をまとめといてくれ!』

 

部活の後、帰ろうとしていたら頼まれた、この『重』労働。

それくらい自分でやってよ!・・って感じだけど、顧問の頼みだし・・マネージャーとして、断れないワケで。

しょうがないから、やってあげてる。

 

「・・大丈夫か?」

 

と一緒に、ね。

 

「うん、大丈夫!・・ごめんね、付き合わせちゃって・・。」

 

この前の音楽室での一件以来、私が仕事とかで残るコトになったりすると、も必ず一緒にいてくれる。

・・嬉しいけど、なんか複雑。迷惑だったらどうしようとか、メンドクサイって思ってるだろうなーとか。

 

「別に・・あ、それ俺やるよ。」

私が運んでた大量の資料を、ひょいと軽々しく持ち上げて歩いていく

あれ、すっごい重たいのに!

、男の子なんだなあ・・なんて、今更だけど。・・ちょっと照れるね、うん。

 

「あ、それ、こっちでいいや。」

「おー。」

 

ドサ、と資料を下ろす。・・とりあえず、これで準備はオッケー。

「ありがと、。」

後は、まとめるだけ。ちらりと腕時計を見ると、もう長針は八時を指している。

 

「あ、の・・、今ね、八時なの。だから、」

「・・言っとくけど帰んねーぞ。」

帰ってていいよ。そう言おうとした私の声を遮る

 

「え、・・・あ、でもっ、!」

もう八時だし、まとめるの時間かかりそうだしっ。

もともと私が頼まれた仕事だし、これマネージャーの仕事だしっ!

・・とか色々言おうとしてたのに。

 

 

ぐい、と顎を持ち上げられて、目の前に、で。

 

 

「・・っせーな。それ以上言ったら塞ぐぞ。」

 

 

なんかもう、頭の中、真っ白。

 

 

耳の片隅にうっすら入ってくる先生たちの声が、ここが職員室の隣なんだってコトを思い知らせる。

け、ど。

私のコトをまっすぐ見つめるの鋭い視線とか、

掴まれた顎から伝わってくるの体温とかが、

 

むしろ、塞いで欲しい。

そんなキモチにさせる。

 

 

「ふ、さいで・・?」

 

 

するり、と。

考えてる暇もなく、本音が唇から漏れる。途端に恥ずかしくなって、俯いて。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「・・〜〜〜ッ、わ、悪ィ!」

バッ、と。

掴まれた顎が解放される。

 

「・・え?」

ぽかん、とを見る。

資料室は薄暗いからよく分かんないけど、・・耳まで真っ赤なが、私に背を向けていた。

 

・・な、なんか私まで恥ずかしくなってきた。

 

が後ろ向いてるから意味ないんだけど、反射的に私もに背を向ける。

「ごっ・・ごめっ・・・え、えとっ、」

何て言っていいのか分かんなくて、自分でも驚くくらい噛みながら、必死に言い訳を考える。

 

だ、だって!

だよ、悪いの!いきなりあんなコトするから、な、なんか・・

よ、よく分かんなくなっちゃったんだもん!

で、でも、き、キス・・したかったなあ、とか・・言っちゃダメ、かな?

ああっ、うそうそ!やっぱりウソ!とキス、なんてっ・・なんか、なんか考えただけで顔から火が出そう!

 

 

 

「は、・・早くやって帰ろっ!」

「お、おー。」

 

 

 

*今はまだ早いのかもしれないけど、いつかは・・ね?   04 職員室 の隣の資料室*

 

 

 

by Ayuna**

お久しぶりです、あゆなです。

今回もまたグダグダな感じで・・・申し訳有りません(汗。
ていうか、くんこんなキャラだったっけ?!
ちゃんもこんなキャラだったっけ・・・(滝汗。

見逃してやってクダサイ。

感想等お待ちしています♪